- 多軸ロボットのEMC試験でノイズフィルタを入れても全く効いていないことがありました。どうして効果がでないのでしょうか?
- 以下の原因でノイズフィルタ内のチョークコイルが飽和している可能性があります。
- モータケーブルにシールド品を使用。
- モータケーブルが長い。
原因
- 電界強度対策を優先して、配線にシールドケーブルを使っている。
- さらにサーボモータを多軸で使っている。
- 制御盤(コントローラ)とモータが遠く、シールドケーブルが長い。
そのような場合、ノイズフィルタ内部のコモンモードチョークコイルが飽和してノイズの減衰効果が無くなっている可能性があります。
解決策
このようなシールドケーブルを複数併設する環境を想定した高性能フィルタへの変更が有効です。
具体的には、耐飽和性能を向上させた2段フィルタが最適です。
コーセルのノイズフィルタ「FSBシリーズ」「FTBシリーズ※」なら、お悩みを解決できる可能性があります。
※FTBシリーズでは超高減衰仕様をお選びください。型番は「FTB-□□□-355-L」です。
耐飽和性能の向上
シールドケーブルが複数併設された環境でもFSBシリーズはノイズ減衰効果を維持します。
シールドケーブルが複数併設された環境でもFSBシリーズはノイズ減衰効果を維持します。
電界強度にも好影響
2段フィルタによるノイズ減衰効果で輻射ノイズの低減にも効果を発揮します。
2段フィルタによるノイズ減衰効果で輻射ノイズの低減にも効果を発揮します。
解説
上記事例のメカニズムを解説します。
- (1)シールドケーブルによる対地浮遊容量が増加します。
- (2)対地浮遊容量に流れるコモンモード電流が増加し、さらに軸が増えれば増加します。
- (3)増加したコモンモード電流はノイズを抑制するノイズフィルタのチョークコイルに流れ、チョークコイルを飽和させてしまいます。
- (4)飽和したチョークコイルではコモンモード減衰の効果は無くなってしまいます。
採用事例:三菱電機㈱ 汎用ACサーボ
コーセル株式会社のノイズフィルタは三菱電機株式会社の汎用ACサーボに推奨ノイズフィルタとして設定されています。
詳細は三菱電機株式会社のホームページをご参照ください。
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