社長メッセージ

株主、投資家の皆様におかれましては、平素より当社の事業運営に格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

さて、2020年5月期における世界経済は、米中貿易摩擦の影響による中国景気減速傾向が強まったことにより、わが国を含めたアジア経済及びヨーロッパ経済も減速傾向が強まりました。さらに、米国経済についても、不安定な世界経済の影響を受け、景気見通しが徐々に悪化しました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、世界経済の急激な減速など、先行きに対する不透明感が強まっております。
エレクトロニクス業界におきましては、スマートフォンやデータセンター関連設備需要の低迷により、メモリー半導体の市況悪化が続き、半導体設備投資計画の見直しがありましたが、第3四半期以降は回復傾向がみられました。一方、ロジック半導体においては、高性能化要求に対応するために、大手半導体メーカーを中心に積極投資が進むとともに、情報通信機器向け第5世代移動通信システム(5G)関連の需要の立ち上がりも見られました。

代表取締役社長 谷川 正人

また、新型コロナウイルス感染症拡大に対する各国の取り組みにより、医療機器関連の需要が増加しております。

このような情勢の中で当社グループは、営業-開発部門の連携を強化しつつ、新製品を軸とした重点顧客への提案活動に注力してまいりました。また、開発・生産面では、当社独自のパワー回路技術やデジタル制御技術・通信技術を活かし、新製品開発力の強化を推進するとともに、生産設備の自社開発や組立工程の品質・生産性の改善により、低コスト化技術力向上の活動に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、受注高は264億43百万円(前年同期比14.6%増)、売上高は238億65百万円(同14.4%減)となりました。利益面におきましては、人件費や経費の節減効果がありましたが、売上高の減少と変動比率の上昇により収益力が低下し、経常利益は16億36百万円(同50.3%減)となりました。また、前第1四半期連結会計期間に取得したPowerbox International ABを含めたヨーロッパ事業の再編を進め、関係会社(Powerbox Australia Pty Ltd)の株式売却及びPowerboxグループ従業員の臨時解雇費用等の事業再編損3億12百万円、投資有価証券評価損1億9百万円を計上したことに加え、法人税等調整額の増加要因もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は2億64百万円(同87.6%減)となりました。

2021年5月期につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が長期化する懸念や米中貿易摩擦、英国の欧州連合離脱等、世界経済の不確実性や国際政治情勢の混迷が強まっており、予断を許さない状況が続くものと思われます。
このような環境の下で、当社グループは経営理念である「品質至上」を核に、品質保証体制の強化と受注変動に強いものづくり体制の構築、新製品開発力強化に取り組むとともに、売上拡大に向けて、顧客密着営業活動と新製品拡販活動に注力してまいります。
2021年5月期は、新型コロナウイルス感染症による影響が、下期以降回復に向かうと想定し、売上高260億円、経常利益19億90百万円、親会社株主に帰属する当期純利益12億60百万円を計画しております。

株主、投資家の皆様におかれましては、より一層のご支援、ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

経営の基本方針

当社は、「品質至上を核に社会の信頼に応える」を経営理念として掲げ、直流安定化電源装置の開発・製造・販売を通じて、今後益々発展、高度化するエレクトロニクス社会に積極的に貢献していく企業でありたいと考えております。そして、社会に対しては誠意のある企業、社内においては誠意のある人財を育て、安心・いきいき・ワクワク・楽しく働ける会社を目指してまいります。
2017年度は、グローバル化に伴うニーズの多様化やすさまじい技術革新、進歩による競争も激化する中、全社のチーム力を結集して高付加価値ビジネスの具現化に取り組むとともに、顧客密着・起点での営業活動の推進、コスト低減と生産性・効率性の向上、品質保証体制の充実に取り組み、ならびに企業体質の強化を図ってまいります。

中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

当社グループが属するスイッチング電源市場を取り巻く経営環境といたしましては、経済のグローバル化によって新興国市場が台頭する中、当社グループの事業展開においても海外強化に向けた体制が急務になっていることや、従来以上に顧客関係性の強化が求められております。
このような状況を鑑み、次へのステップへ向け、2017年度から第8次中期経営計画をスタートさせ、ビジョンとして「顧客起点のニーズを捉え、高付加価値製品とサービスの実現を図る」を掲げ、次の主要課題に取り組んでおります。

  1. 全社連携による顧客密着営業プロセスの定着
  2. 高付加価値製品の開発(事業領域の拡大)
  3. 経営基盤の強化

これらの取り組みの中で、海外市場をターゲットにした新製品開発力/サポート体制を強化するとともに顧客ニーズの引き出し力向上、生産システムの再構築に向けた生産革新活動に注力してまいります。また、経営基盤としての利益体質強化、人材育成に取り組むとともに、新たな事業領域へのチャレンジも推進してまいります。