過電流特性について

出力電流が規定値以上流れないよう、電源または負荷を保護する機能です。

1.過電流保護回路動作概要

  1. (1)過電流回路の動作メカニズムは、つぎのようになります。
    • 負荷電流(I2)が規定値以上に流れる(過電流状態)
    • I2の電流に比例して、1次側電流(I1)増加
    • 制御回路が、電圧変換された(カレントトランス・抵抗を使用)I1の値から過電流状態を検知
    • インバータトランジスタ制御→出力電圧低下

過電流回路の動作メカニズム

  1. (2)過電流保護回路は、短絡電流制限も兼ねております。
  2. (3)過電流状態を解除すれば、出力電圧はもとの状態に自動復帰いたします(一部機種を除く)。
    大電力電源やピーク電流対応電源では、過電流状態が継続すると出力を停止する製品もございます。
  • ※過電流状態で運転を続けると、電源の故障を招いたり、寿命を縮める可能性がありますので、避けてください。
    電源の過電流特性は、カタログ・取扱説明でご確認願います。

2.過電流保護方式(負荷特性)

過電流保護方式(負荷特性)

3.電源が立ち上がらない負荷

LED負荷・モータ負荷・定電流負荷・定電力負荷(DC/DCコンバータなど)の場合、フの字型の過電流保護回路をもっている電源では、出力が立ち上がらない場合があります。

(1)動作メカニズム

負荷に電圧がかかってから、所定の安定点に達するまでの負荷のV-I特性の軌跡が、過電流保護特性の垂下線と交差する場合、この垂下線上で安定してしまうために起きる現象です。

過電流保護特性と負荷のV-I特性

(2)症状の確認

 電源が立ち上がらない原因として、過電流保護回路が動作している場合があります。その場合、負荷を取り外した状態で出力電圧を確認してください。この結果、出力電圧が正常に立ち上がるのであれば過電流保護が動作していると考えられるため、電源の容量UP、外付け回路での定電流動作対応(PBA300F~1500F、PCA600F)、簡易型定電流電源(PBAF-MXJDやLEAF-XLED等)への変更が必要です。
 または、負荷のDC-DCコンバータにリモートコントロール機能がある場合には、定格出力電圧確立後にリモートコントロールにて起動いただくことで対策できる場合がございます。DC-DCコンバータの入力電流をご確認の上、ご検討ください。

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