温度測定方法について

1.概要

 お客様装置の小型化による電源搭載空間の狭所化に伴い、発熱部品である電源の採用評価時の温度測定がますます重要となっています。しかしながら、温度測定方法によっては正しい温度測定ができず、評価時に問題を検出できない事例も起きています。そのため、当社の温度測定方法を紹介させていただきますので、お客様装置における温度測定の参考にしてください。

2.温度測定方法の種類

 温度測定方法の種類とメリット、デメリットを表2.1に示します。当社においては熱電対による温度測定を採用しています。

表2.1 温度測定方法別のメリットとデメリット
項番 温度測定方法 メリット デメリット
1 熱電対 測定可能な温度範囲が広い 一定温度に保つ必要あり
(応答性が悪い)
省スペースで測定可能
安価 熱電対による放熱が懸念
測定物の内部温度や気体温度を測定可能 基準接点を測定物に正しく固定することが必要
2 放射温度計 非接触で測定可能 測定物の内部温度や気体温度の測定不可
測定物毎の放射率の精度のある補正不可
周囲環境の影響を受けやすい
3 サーモグラフィ 非接触で測定可能 測定物の内部温度や気体温度の測定不可
測定物毎の放射率の差で測定精度が悪い
広範囲の温度分布を映像化可能 測定物毎の放射率の差で測定精度が悪い
周囲環境の影響を受けやすい
高価

3.熱電対の選定

 熱電対においては材料や線径など多くの種類があります。製品や実装部品の小型化に伴い、放熱効果がより小さい熱電対を選定する必要があります。
 当社では熱伝導率が比較的低く、素線径が細い下記の熱電対を使用しています。
1)種類:K種(卑金属熱電対 +:Ni/Cr合金 -:Ni合金)
2)線径:φ0.1

4.熱電対の固定方法

 熱電対の基準接点を正しく測定物に固定しなければ、正しい温度結果が得られません。熱電対の固定方法は接着剤や樹脂テープ、金属テープ等がありますが、高温化における密着性の観点から、当社では接着剤にて固定しています。
 接着剤は耐熱性や粘度を考慮し、また速乾性については硬化剤にて補っています。
1)接着剤:アロンアルファ EXTRA 4020 (東亜合成製)
    :C3000ゼリー状(セメダイン製)
2)硬化剤:aa・セッター(東亜合成製)

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